化学メーカーの営業職ってぶっちゃけ何やっているの?
という方の疑問に答えます
目次見て、好きなところから読んでね。
化学メーカー営業職の仕事とは?
概要
あなたが担当している製品を既存のお客さんに売りに行く仕事です。
例えば、何かしらのフィルムとかをソニーとかに売りに行く感じです。
お客さんは何年も前からその製品を買っています。
場合によってはアナタより詳しいです。
頑張って売り込む必要はありません。
とりあえず訪問して、
最近どーですかー?
などと世間話をして、来月の購入量を聞いて終わりです。
主な業務
- アポを取る
- 訪問する
- 来月の使用量を聞く
- 工場にその量を作ってもらう
- 来月に出荷する
これだけです。
その他業務
月次会議の資料つくり
どのメーカーでも毎月一回会議があります。
そのための資料つくりが必要です。
過去の実績をグラフにしたりして資料をつくります。
新製品の企画
お客さんとの世間話から新たなお困りごとを聞き出します。
そしてそれを解決できるような新製品案を企画します。
さらに工場にそれを作って欲しいと依頼します。
これが唯一のクリエイティブな仕事です。
この仕事は結構面白いです。
化学メーカー営業職のメリット
仕事がラク
基本的には毎月のルーティーンをロボットのように回していれば問題ありません。
市況が悪いと目標売上に到達しないことがあります。
でも大丈夫です。
市況のせいにすれば良いからです。
コロナで自動車の売れ行きが悪いとき、
自動車部品が売れないのはアナタのせいじゃありません。
目標売上数字に対する責任はありません。
目標数字が未達になってしまったとき、
その理由(要は言い訳)を説明すれば良いだけです。
言い訳が上手ければそれでOKということです。
(余談ですが、言い訳上手が往々にして出世します)
給料が安定している
化学メーカーの給与は比較的高水準で安定しています。
中堅社員で年収700万はいくと思います。
贅沢しなければ子供二人くらい育てられます。
出張があると日当(手当)がでる
遠距離出張すると手当がでます。
前職の化学メーカーでは片道200km以上で5,500円がでました(2015年実績)
いろんな場所に旅行できる
旅行で行くことが少なそうなエリアに旅行できます。
愛媛とか秋田とか滋賀とか鹿児島とか、、、
こゆとこ、わざわざ連休に自腹切って遊びに行くことはないですよね。
私は異動が決まった最後の一ヶ月は出張しながら旅行していました。
化学メーカー営業職のデメリット
仕事がつまらない
ルーティーンで創造性のない仕事なのでつまらないです。
学生時代より頭が悪くなっていく気すらします。
会社に行ってボーッとルーティーンをこなすだけで年収600-700万円もらえる、
これを幸と捉えるか不幸と捉えるかは人によると思います。
成長できない
創意工夫の余地もない、危機感もない、
そんな仕事なので当然成長もできません。
7-8年ぶりに大学のクラスメートに会いました。
ベンチャー企業で働いているヤツや起業で成功したヤツもいました。
数分話しただけで、そこにはもう雲泥の実力差があると感じました。
(くぐり抜けてきた修羅場の数が違う・・・)
転職する場合のキャリア
別の化学メーカーへの転職であれば容易だと思います。
業界を変えようとすると無理ではありませんがアピールの仕方に少し工夫がいると思います。
化学メーカーで出世する方法
製造業の中心は製造・研究なので、役員達の6-8割は技術系の人間が占めます。
営業出身として数少ないボジションを争うことになります。
出世する方法は下記です。
みんなと仲良くする
上司に忠誠心を見せるのはもちろんのこと、
工場のおっちゃん、
研究所の気むずかし家さん、
派遣社員のおばちゃん達にも
愛想を振りまきまくって人気者になってください。
会社の行事に積極的に参加する
ゴルフ、飲み会、労働組合のイベント、
地域の子供向けの科学教室など、
全出席を目指してください。
もちろん無給でゴルフは自腹です。
(僕は無理でした)
うまく立ち回る
工場の意向、営業部の意向が一致しないときがよくあります。
こうゆうとき新人の営業マンは板挟みになります。
ここでどっちにもいい顔できるようにうまく立ち回ってください。
(ここが勝負の分かれ目)
出世する方法のまとめ
出世できるかどうかは人間関係が全てです。
売上をどれだけ伸ばしたとか、
鋭い新製品企画案を出したとか
全く関係ありません。
日本の村社会組織では
「忖度し上手く立ち回る技術」
だけがあなたの未来を切り開きます。
総括
化学メーカーの営業職とは
「既存顧客に定期的に会いに行く」だけの仕事です。
ラクに高い報酬を得ることができますが、スキルはまったく身につきません。
高速で自分を成長させ、
次のステップ(転職や起業など)に進んでいきたいと考えている人は
やめておいたほうがよいでしょう。
反対に、成長なんてどうでも良い、
一生会社にしがみついて生きていきたい、
という人には最適な職種だと思います。
就活生の希望を奪うような部分もあったかと思いますがこれが現実です。